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2019.10.16

Road to 10.17 vol.13 喜多 亮太(石川ミリオンスターズ)


圧倒的なリーダーシップでチームを牽引してきた。喜多亮太は、これまで石川ミリオンスターズにいなかったタイプの捕手だ。
敦賀気比高からセガサミーと、野球界のエリートコースを歩んできた。しかしこれまであった4度のドラフト機会で指名はなかった。そこで退路を断って、ただただNPBを目指して石川に入団した。
 
戸惑いと不安の中でのスタートだった。恵まれすぎていた社会人時代とは比べものにならない劣悪な環境、主戦とそれ以外の投手陣の実力差、そして初めてのひとり暮し…。
しかし次第に慣れていった。BCリーグで捕手のおもしろさを見出したのだ。投手の力をいかに引き出し、相手をどう抑えるか。それは捕手として一番の醍醐味だった。
「やっていく中で、すごくやりがいが出てきた。めちゃくちゃ頭を使うし、それが楽しくてしかたなかった」。
 
試合でバッテリーを組むとなると、年は関係なかった。年上であっても、いいと思うことは遠慮せずに言った。喜多の進言によって、スキルアップした投手も少なくない。
また、自慢の強肩(イニング間の二塁送球の最速は1.72秒)で走者を刺すシーンも多く、それが投手陣を安心してピッチングに集中させることにつながった。盗塁阻止率も.446と高い。
 
そして喜多にとって大きかったのは、NPBと同じくシーズンを通しての連戦だ。社会人時代のような定期的な大会での一発勝負と違い、同じチーム、同じ投手、同じ打者と何度も対戦する。
「データも取れてくるし、同じ攻め方をしていたら打たれる。野球の深みを知れたし、勉強になった」と、新たな引き出しを増すことができた。
 
扇の要として投手陣を、そしてチームを引っ張ってきた。「やれることはすべてやった。前期の途中、打てない時期もあったけど、キャッチャーにはほかにできることあるんで」と、チームの勝利に貢献してきた自負もある。
石川で出会えた最高の監督と仲間たち。なんとしても、ここからNPBに巣立ちたい。

文/土井 麻由実
写真/岡田 浩人
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