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2019.10.15

Road to 10.17 vol.10 長谷川 凌汰(新潟アルビレックスBC)



1年越しでドラフト指名を待つ。運命の日を待つ長谷川の姿は、もう1年前のあの時とは違う。

昨年10月、ドラフト直前に行なわれたオリックスファームとの交流試合。居並ぶスカウトの前で長谷川は自己最速となる153㌔をマークした。「手応えはありました」…長谷川は“指名有力候補”としてドラフト当日を迎えた。
しかし、結果はまさかの指名漏れ。あの夜、長谷川は失意のまま、球団事務所のある新潟市から自宅のある長岡市へ、一人で車を走らせた。

「どうやって帰ったのか記憶にないんです。何が足りなかったのか、何で行けなかったのか…そればかりずっと考えていました。悔しさは一人で噛み締めました」
冷静になって、自らと向き合った。

「去年は150㌔が出たのは最終戦で、153㌔が出たのも1回だけでした。たった1回だけ出してもそれは評価としては決して高くはない。継続して出すことが大事だと実感しました。それに去年はいい時と悪い時の差があり過ぎた。安定性、投球フォームの再現性も課題でした」

オフからシーズン中にかけて、長谷川は長岡市の自宅から50㌔離れた新潟市のジムまで通った。今年3月に引退したイチロー氏などが取り組んできたことで知られる「初動負荷トレーニング」を新たに始め、肩甲骨や股関節の可動域を広げ、体の柔軟性を増すことを意識した。
その結果、今季は「球の回転の質が上がった」。150㌔台を何度もマークするなど平均球速も上がった。開幕直後こそアクシデントによる腰のケガで出遅れたが、5月以降は先発ローテーションを守り、11勝(リーグ4位)1敗、防御率2.05(同4位)という安定した成績を残した。

9月の巨人三軍、オリックスファームとの交流試合では、全5イニング15人を相手に、被安打0、4奪三振、無失点と完璧な内容でNPBの打者を抑え込んだ。直球の最速は150㌔どまりだったが、マウンドには去年とは違う長谷川が立っていた。

「去年はただ速い球、強い球を投げたいと思って投げていただけで、NPBの打者に芯でとらえられた。今年は打者の反応を見ても直球に差し込まれていましたし、変化球の精度も去年よりはよかった。今出せることはできたと思います」

1年前よりも確実に成長して迎えるドラフト。「ドラフトにかかることがゴールではない。NPBの一軍で活躍することが目標」ときっぱり口にする長谷川がスタートラインに立つ日は近い。



文・写真/岡田 浩人
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